コンサルタント要らず!!職人気質だった工場作業者に作業の見える化・標準作業書を浸透させることで、若手社員への技術継承を促進させ、更に改善を定着させたことで収益を向上させたExcelの手法とは?

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Excel工場長の滝岡です。

先日、滝岡とは別の工場に勤めている友人から
仕事で悩みがあると相談を受けました。

友人の悩みはこうでした。

☑担当している工場の作業員は記憶と感覚で作業している。
☑作業員間の作業にバラつきがあるので生産高や品質に偏りが出てしまう。
☑標準作業書、作業手順書を作ったが誰も見てくれず棚の肥やしとなっている。
☑標準作業書を作業場のモニタに映し出すようなシステムは、会社の資金力がなく導入できない。
☑先輩社員は作業は見て覚えろという職人気質なので、若手社員への引き継ぎが進まない。
☑若手社員の作業スキルが向上せず、文句ばかり言われているように感じてしまいやる気がでてこない。

話を聞いていると、滝岡が経験したことと似ていると感じたので
ウチではこんな改善したよ、と説明したら
解決の道筋がみえた!と喜ばれ、
後日、実際に道筋どおり進んでいると報告を受けました。

中小企業では似た悩みを持っている人は多いようなので
あなたにも共有したいと思います。

標準作業書の活用以外に答えがあるのだろうか?

工場改善セミナーや、工場改善マニュアルといったものでは、
友人の悩みに対しては、間違いなく「その問題の解決策は作業標準書の活用である。」と回答されるでしょう。

なぜなら、標準作業書を導入することで以下のようなメリットが期待できるからです。

☑標準作業書が活用されていると作業の見える化になる。
☑作業が見えると作業を改善しやすくなり、改善アイデアの備蓄ができる。
☑若手や新人社員への技術継承は、標準作業書通りに作業できれば完了する。
☑熟練の作業が、作業員の標準のレベルになる。
☑作業負荷が見えるので、労働環境の改善にもつなげられる。
☑どの作業員も同じ手順・方法で作業するので、生産・品質が安定する。
☑生産・品質が安定すると収益が安定する。
☑技術継承ができ、労働環境が改善され、収益が安定するので人間関係が良化する。

いいこと尽くめですよね。

「いや、だからメリットは理解しているけど、
標準作業書の導入が進まないから悩んでいるんです」と返しても
「標準作業書が必要な事は理解しているんでしょう?
ならば工場長として何がなんでも導入しなければならないことですよね。」のような
論点がずれた答えが返ってきます。

中小企業の工場では、いつでも人材が不足しており、
経験や資格が無くても責任者に任命されることもあります。

作業標準書が必要なことは知識としては知っているので、
なけなしの知識を総動員し、夜遅くまで残業して
苦労して標準作業書を作っても
現場では見向きもされず、棚から出されずホコリが積もっていきます。

そもそも現場では、作業書を見る習慣が無い上に
事務所で勝手に作ったようなものを見る意味も感じていません。

ならば現場作業員に標準作業書を作れ!
と指示してもそもそも標準作業書がどういったもので、
しかもどう使うか理解していないので
まともなものが提出されるわけがありません。

無理やり頭ごなしにやれ!と一方通行な指示をしてしまうと
反感を買うだけで標準作業書の活用はおろか
将来の改善の芽まで摘んでしまうことになりかねません。

では、どうして友人の悩みを解決したのでしょうか?

滝岡の答えも作業標準書の導入。ただし手順を踏むこと。

だから標準作業書が社内に浸透しないと言ってるじゃないか!

と、思ったかもしれませんが、まずは話を聞いてください。
重要なのは「手順を踏むこと」です。

今まで重ねてきた作業を否定されても
気分よく仕事できる人なんていませんよね。

現場の作業員達も同じです。
苦労して習熟してきた作業を否定されたら
そりゃ感情的にもなります。

なので、いきなり変えるという考え方は捨てて、
少しずつ少しずつ刷り込んでいくような方法を取りました。

では、具体的に説明していきますね。

この方法で明日からあなたの工場にも作業標準書が浸透する!
滝岡流作業標準書浸透手順とは?

手順:1
まずは熟練の作業員から作業員から作業しているか聞き取ります。
態度としては作業を教えてもらうという体で挑みます。
場所は現場ではなく、会議室や打ち合わせ室など落ち着ける場所が適しています。
どの個所でどのようなカンやコツがあるのかを簡易な製品図にメモしていきます。
もちろん、若手作業員にはこのやり取りに同席してもらいます。

滝岡は製品図をプロジェクターでホワイトボードに投影し、
熟練の作業員たちにマーカーを持ってもらい、
わいがやで作業の手順やコツを書き込んでもらいました。

ポイントは文章で書かず、図やイラストを多用することです。

若手作業員たちから質問があれば都度受け付けます。
聞かれた内容もメモに反映させます。

すると、熟練の作業員達が作り上げてきた
カンコツを盛り込んだ簡易な作業書が出来上がります。
若手作業員も作業書の作成に立ち会っている上に
分からない点を質問しているので内容を理解できている状態です。

手順:2
これをスマホなどでパチリと撮影し、
ファイル名を製品図の図面番号で保存します。
清書する必要はありません。

手順:3
その製品の作業時、撮影した作業書を添付し、
作業書通りに作業してもらいます。
実際に作業すると、言い足りなかったところ、
表現が適切でなかったところなどが見つかるので、
都度その作業書に書き加えてもらいます。

手順:4
作業書をアップデートします。

手順:5
手順3-4を繰り返します。
すると、熟練作業者のカンコツが盛り込まれ、
かつ若手や新人作業員も理解できる手順書が出来上がります。

自分たちで作っているので愛着も湧いてくるので
自ずと手順書を見ながらの作業が定着していきます。

が、ここで終わりではありません。

手順:6
作業手順書を徐々に標準作業書に寄せていきます。
各作業の分解や、標準時間を設定していきます。
勿論、手順書を作るプロセスと同じように
熟練・若手・新人作業員全員で作り上げていきます。

出来上がった標準作業書は大切にファイリングしていてはいけません。
手順書と同じように製品に添付し、都度アップデートしていきます。

手順:7
このプロセスまで進めると、メンバーの中に積極的に
関わろうとする作業員が出てくることでしょう。

その方にリーダーになってもらい、標準化を推進してもらいます。
ようやくこの時点で、あなたは進捗を管理するだけにまで関りを減らしていきます。

こうして、
標準作業書が現場作業員によって作成された。
標準作業書の定着する土壌を作ることができた。
となるのです。

いかがでしょうか。

ホワイトボードに投影しながら
出来上がる過程を目の当たりにするとストーリーで覚えるので、
単にこのように作業しなさい、と言われるよりも
はるかに記憶に残りやすく理解しやすくなります。

かしこまった会議室よりも、話のしやすい打ち合わせ室などがあればその方がいいです。
ただし、プロジェクターを使うからと言って部屋を暗くし過ぎないように注意してください。
少なからず船をこぎだすメンバーがでてきたりしますから。

新しい作業を考えずとも、熟練の作業員がその答えを持っていることがあります。
うまく伝えられないことが原因なので、あなたはその間を取り持ちます。

熟練の作業員たちに熱が帯びてきて、
もっと伝えたいことがあると自発的に話出せば大成功です。
きっと貴重な作業書が出来上がることでしょう。


標準作業書の作成手順は分かったけど、
いちいち探し出して出力するのが面倒…そんなときはExcelにお任せを!

作業手順書や標準作業書は現品票などに添付すると活用されやすいのですが、
システムで対応できる会社はそれでいいとして、
もし現品票などをExcelで出力されているなら作業書も自動的に出力されるようにしましょう。

先ほど、作業書のファイル名を製品図の図面番号で保存します、としたのは、
図面番号をキーに作業書のファイルを開き、Excelに貼り付けられるからです。

現品票などの書式は会社それぞれなので
標準作業図を貼り付けるマクロコードを抜粋して紹介します。

条件として、
デスクトップに「作業図」フォルダがあり、
「TKK-STS-001A」というファイル名の標準作業図のデータが
保存されています。

現品票のサンプルです。


Sub 標準作業図挿入()

Dim SOPFileName As String
Dim SOPShape As Shape
Dim SOPRng As Range
Dim SOPstr As String

‘商品コードを変数に代入
SOPstr = Sheets(“現品票”).Range(“D4”).Value

‘商品コードと同じ名前の標準作業図(写真データ)のファイル位置を変数に代入
SOPFileName = “C:\Users\TakiokaPC\Desktop\作業図\” & SOPstr & “.jpg”

‘作業図の表示エリアを変数に代入
Set SOPRng = Sheets(“現品票”).Range(“N4:V25”)

‘前回作成した標準作業図を消去する
On Error Resume Next

Set SOPShape = Sheets(“現品票”).Shapes(“標準作業図”)

If IsEmpty(SOPShape) = False Then
SOPShape.Delete
SOPShape = Empty
End If

‘標準作業図を現品票に貼り付ける。
Set SOPShape = ActiveSheet.Shapes.AddPicture( _
Filename:=SOPFileName, _
LinkToFile:=False, _
SaveWithDocument:=True, _
Left:=SOPRng.Left, _
Top:=SOPRng.Top, _
Width:=100#, _
Height:=100#)

‘標準作業図のサイズを調整する。
With SOPShape

.Name = “標準作業図”
.LockAspectRatio = msoTrue
.Height = SOPRng.Height

If SOPRng.Width < SOPShape.Width Then .Width = SOPRng.Width End If '作業図を中央に位置する。 .Top = SOPRng.Top + (SOPRng.Height - SOPShape.Height) / 2   .Left = SOPRng.Left + (SOPRng.Width - SOPShape.Width) / 2   End With   On Error GoTo 0   End Sub  

と、いうマクロを動かすと、

作業図のセル範囲に標準作業図が貼り付けられました。

ぜんぜん分からん!
という場合、感想フォームよりご質問をお願いします。

最後に

と、順調にステップが進んだように書きましたが、
現実は手探りで進めていたので
そうすんなりと話は進みませんでした。

当時、現場の職人からは酷い罵声を浴びせられたこともありました。
会社の飲み会では職人数人に囲まれて長時間文句を言われたこともありました。

彼らは、滝岡に対して厳しい言葉で育てようとかではなく
当時は本心で滝岡は仕事をかき混ぜてくる厄介な敵だと思っていたみたいです。

ただその一方で、若手からは、
先輩たちの説明をメモしにくいのでなかなか覚えられない、
工場内は騒音があり、お互いの声が聴きづらく
だんだん声が大きくなってしまうと感情的になってしまい、
お互いイライラするので心の壁をつくってしまっていたと
相談を受けていたのも事実でした。

ただ滝岡は標準作業書の導入が仕事を楽にするだけでなく
作業者同士がつながりを感じることができる手法だと信じて疑わなかったので、、
一つ一つ丁寧に(時には感情的にもなりましたが)説明していきました。

標準作業書の導入を通じて、作業が分かりやすくなった、間違いが減ったなどの効果が目に見えて表れ、
熟練社員が若手や新人作業員にすんなり指導ができるようになると
その効果を実感されていったようで、次第に罵声や文句を聞くことはなくなっていきました。

一番文句を言っていた熟練社員が定年退職されたとき、
若手と関われたことや引き継ぎや指導が行き渡ったことに対して
「感謝している」と言葉をもらった時は、
やって良かったと涙を漏らしました。

辛い一歩を踏み出さなければならないときもありますが
このブログを読んでるあなたはきっと乗り越える力があるはずです。

信念を持ち、効果を信じて逆境に負けることなく進むことで
あなたが成功することを切に願います。

わたしのところではこうでした、とか、もっと詳しく教えてほしい!など
ご感想やご質問があれば下欄のコメントにてご連絡下さい。
お待ちしています!

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